将棋:七冠所持者の藤井聡太が永瀬王座に挑戦する王座戦の話(八冠挑戦)

 

 

8/31、神奈川県の元湯陣屋で王座戦の第1局が行われる。
今年1~3月にかけて行われていた藤井vs羽生の王将戦は世紀の対決として大注目を浴びていたが、今回はそれに輪をかけた盛り上がりとなっている。
今回はその背景や見どころについて簡単に書いてみたい。


前人未到となる八冠制覇への挑戦(藤井)

現在プロ将棋界には8つのタイトルが存在し、そのうち7つのタイトルは藤井が所持している。
それにより、今回の王座戦は藤井の八冠制覇がかかったタイトル戦となる。

タイトルが複数となってからの全冠制覇という点では過去には升田幸三大山康晴羽生善治も達成しているが、叡王戦がタイトル戦に昇格した2018年以降では達成されれば初となるため、今回の王座戦は注目度がとても高い。


永世称号名誉王座」がかかっている(永瀬)

現王座の永瀬拓矢は2019年に斎藤慎太郎から王座を獲得してから現在まで連続防衛を続けている。

王座戦永世称号である「名誉王座」は、王座を連続5期、または通算10期獲得した棋士に与えられるため、今期は永瀬にとって名誉王座がかかったシチュエーションとなる。

その今期に最強という言葉では生ぬるいほどの最強の挑戦者が現れたことで、死力を尽くした番勝負となることが期待される。


藤井聡太はタイトル戦の挑戦、防衛でこれまで失敗無し

藤井はこれまでタイトル戦に17回登場し、獲得17期、つまり1回も挑戦や防衛に失敗したことがない。
当然これは継続中なので、連続記録でもある。
連続獲得の記録では大山康晴の19期があるが、このまま継続すれば獲得失敗の無いままこの記録も更新することになる。

タイトル戦は5番勝負と7番勝負なので、1回や2回は負けることができる。
番勝負の中で藤井の勝ち星を上回ることがいかに難しいか、タイトル戦の相手はこれを十分に理解した上で、勝機を見出すためこれまで戦ってきた。

藤井vs永瀬のタイトル戦は2022年の棋聖戦に続いて2度目となるが、最後の1冠、永世称号をかけた特別なモチベーションの永瀬がこの記録をストップし、八冠制覇を阻むのか、という強すぎる言葉のオンパレードで今回の王座戦は構成されている。


王座戦の対局スケジュールは以下の日本将棋連盟のwebサイト等で紹介されている。

残念ながらすべて平日に行われるため、リアルタイムに見ることはできないと思うが、結果に関わらず世紀のタイトル戦となる事は間違いないため、注目していきたい。
 

 www.shogi.or.jp


最後にABEMAが用意した王座戦のPVを紹介する。
普段こういったものが用意されることはないため、特別感がある。

 

www.youtube.com

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以上です。